【映画感想】夜間もやっている保育園

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子供を育てる「大変さ」と幸せ


都会の多種多様な働き方の中で、家族の助けなく、子育てに奮闘している、いくつもの家庭を紹介するドキュメンタリーでした。

印象的だったのは、ダブルワークでタイ料理屋さんで働くタイ人夫婦と、夜の仕事をしながら自分でバーを切り盛りするシングルマザーの子育て。

ステレオタイプで語られがちな「収入のためにダブルワークする外国人」「シングルマザー」。

彼らの生活を、言葉で表せば「夜の仕事」、「ものに溢れた狭い部屋」「深夜までレストランでの仕事」という、苦労がにじみ出る文章になってしまう。

でも、それぞれの日常生活は決してそのような悲壮さはない。むしろ幸せが画面にあふれているように感じました。

タイ人の旦那さんが、深夜のレストラン業務を終えて、夜間保育園まで子供を迎えに行って、ひとりを抱っこ紐に入れて、もうひとりを自転車の後ろに乗せて、家まで帰る後ろ姿。

取材している方が思わず、「気を付けて」と声をかける。

子供二人を抱えてよろよろ、危なっかしく自転車を漕ぎながら、笑顔で会釈する旦那さん。

みんな頑張っているんだな、と思いました。

穏やかに笑いながら、みんな頑張っているんだな。

対比されるように出てくる、魚住農園の3世代家庭で育つ小さい子。

自然豊かで鶏などを飼う恵まれた環境で育ちながらも、周りに共に遊べるような小さい子供がいないため保育園に通うという。

田舎の子育てと、都会の子育ての対比も丁寧に描かれたドキュメンタリーでした。

「教育とは、共に育つと書いて共育。時間に追われる生活の中でも、大好きだよと言葉で伝えることが大切」

淡々と進むドキュメンタリーで、はっきりとしたメッセージがあるわけではない分、それぞれの家族の在り方、子育ての奮闘ぶりが心に残りました。

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